赤ちゃんからお年寄りまで、障害の有無に関わらず、誰もが一緒に身近な地域でデイサービスを受けられる場所、それが「富山型デイサービス」です。
この形は、平成5年、病院を退職した3人の看護師の方々が開設した「このゆびとーまれ(富山市)」から始まりました。民家を使い、家庭的な雰囲気のもと、対象者を限定せずにサービスを提供するこの施設は、既存の縦割り制度にはない柔軟なサービスの形として、開所当初から全国的に注目を集めました。
当時は介護保険もなく、行政の支援が必要不可欠でした。そして、事業者や周囲の要望によって、平成9年度から民間デイサービス施設に対し、補助金が交付されることとなり、この「障害の種別や年齢を超えて一つの事業所でサービスを提供する」という方式と、縦割り行政の壁を打ち破った、日本で初めての柔軟な補助金の出し方をあわせて「富山方式」「富山型」と呼ばれるようになりました。
「富山型デイサービス」は、富山から全国に発信した、新しい形の福祉サービスです。家庭的な雰囲気で、自然体で過ごせること、小規模ゆえに個々の状態に合わせた、きめ細かい介護ができること、利用者を限定しないため、お年寄りと子ども、障碍者と子どもなどが一緒に過ごすことによる生活上の相乗効果があるとみられることなど、「富山型デイサービス」には様々な可能性があり、それぞれの施設が利用者本位のサービスの提供を目指し、様々な活動に取り組んでいます。
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